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癌の告知って、ドラマや映画では家族が別室に呼ばれ
病気の事を告げられた後「本人に告知しますか?」とか
聞かれる絵を想像しますよね?
我が家の場合、全くかけ離れたものでした。
しかも!今思えば5回も「告知」を受けてるんです。
そのうちの3回は、ヾ(⌒_⌒;)オイオイ!!って、突っ込みを
入れたくなるような状況で・・・・でした。

「告知」その1
それは《電話》で・・・・でした。
私が受話器を取ると、ごく普通に(?)「XX病院外科部長をして
おります○○と申します」って名乗ったんです。
続けて「奥様ですか?先日、ご主人が診察を受けられまして
首のリンパ腺から、細胞を検査したんですが、ご存じですか?」
はい(* ̄- ̄*)ノ ここでまず1つ目のオイオイ!!です。
検査は、私が「しなさいっ!!」って煩く言って、同行してますから
外科部長直々の電話=悪い知らせ・・・・って、判りますけど
もし、家族に内緒で検査してたとしたら、この段階でOUT!
その辺の配慮と言うものが、欠けてたように感じます。

話を戻しまして・・・・私が検査したのを知ってると言うと
穏やかな口調で「通常あるはずのない細胞が出ました。
なるべく早く精密検査が必要です。外科の領域外の可能性も
あるので、検査して治療計画を立てる必要があります。」
この後、はっきり覚えてないのですが、アレコレ質問したら
大雑把ながら、ちゃんと答えてくれました。
「奥さんからの説明では、ご本人が納得出来ないかも
しれませんので、遅くても構いませんから、今夜中に
お電話下さるよう・・・・」そこへダンナが帰宅。
「電話代わって」「誰?おかん?」「XX病院の○○先生」
受話器を渡し、へたり込んだ私の背後からは
ダンナの「はい」「ええ」「判りました」の繰返しが聞こえ
ふと振り返った時、強張り青ざめた横顔が見えました。
週末は、会社の慰安旅行の予定だったのですが
外科部長が予約外来で診察して下さるとの事。
第一!慰安旅行どころの話じゃないですもんね。
電話を切った後、2人で無言のまま向き合って座り
ギュッと抱きしめ合ったら、涙が溢れてきました。

「告知」その2
外科部長の予約外来が、ソレでした。
パーテーションで仕切っただけの《外来診察室》で
ドアの向こうには、診察待ちの患者さんがいる状態で
大雑把に(?)細胞検査の結果説明。
「転移性上皮ガン」とか何とか言われ、やはり耳鼻科か
口腔外科の管轄だろうとかetc・・・そして検査の指示と
既に口腔外科へ連絡済だから、ここから先はそちらで
診察や結果を聞いて、指示を受けるようにと。
ドアを開けると、診察待ちの患者さん数人が、気の毒そうに
私とダンナを見つめていました。
間違いなく「癌」だ!!と言う恐怖感・不安・絶望感etc・・・の中
何も外来で、他の患者さんが待ってる傍らで、告知しなくても
いいんじゃないのかなぁ?いわゆる「別室」ってないのか?
などの疑問を感じていました。
配慮ちゅーモンが、全く感じられませんでしたし。

「告知」その3
同日、支持された検査を終え、口腔外科外来待合室へ。
一見すると、普通の歯科医院の待合室と変わらない。
間もなくダンナの名前が書かれた《写真》が入ってるだろう?
茶封筒(レントゲン写真とかが入ってるアレ)が届けられ
受付の奥に見える診察室の一角に、Drらしき人が3人集まり
写真を見ながら、何やら話し合いをしていた。
間もなくダンナの名前が呼ばれ、一番奥の診察椅子
(でも受け付け越しに、一番よく見える場所)に座った。
Drが入れ代わり立ち代わり、3人が診察していた。
いたたまれなくなり、受付に伝言し離席する。
外で深呼吸して戻ると、受付の女性が入り口前に立っており
緊張した顔で「先生から説明があります」と。
喉の奥に腫瘍らしきものがあり、名称は上咽頭または中咽頭。
この病院では治療困難な事。近隣(神奈川県には・・・・と明言)
には、自信を持って紹介できる病院が無い事。
(駅数個先の専門病院へ、何度か紹介したが、期待した治療を
してもらえず、結果が出なかったetc・・・それって?!・・・)
口腔外科部長ご自身が以前勤められており、少し遠いが
絶対の自信を持って紹介できる!と、癌研病院を紹介される。
病気の説明より・・・・何より、紹介先の病院名が全てである。
目頭が熱くなり、ダンナを見る事が出来ずにいたら
「キュイ〜〜〜ンッ!!」と、歯科特有の金属摩擦音(?)が!
ここでの告知の場面でも、すぐ傍らに第三者が・・・・治療中。
配慮とか・・・・配慮って・・・・配慮っちゅーもんは、ないのかいっ!!

「告知」その4
それは、癌研究会付属病院で・・・・でした。
まず外来で診察→検査色々→頭頚科部長診察→告知。
この部長先生からの「告知」でした。
「うん。上咽頭に癌があるねぇ。そう悲観する状態じゃ
ないから、家族の付き添いは必要ないですよ」
うーん。これまで3度の告知があったからか?
そこにいる患者全員が、何らかの癌・・・・って気持ちからか?
部長先生の雰囲気からか? 不思議なくらい冷静でした。
これからの検査・治療について、細かく説明を受け
事前にPCで調べていた事もあって、自分じゃないみたいに
冷静に受け答えした気がします。

「告知」その5
癌研病院で3度の細胞採取にも関わらず「悪性」が出ず
3週間目にやっと「悪性」と確定。治療の目途がたった時
現在の担当医から改めて「上咽頭癌で間違いないです」と
通算5度目の告知がありました。
正確には、これ以前にリンパ節から採取した細胞で
99.99%間違いないと、説明を受けていたのですが。
5回目の時は、もう告知って感じはなく「やっと出た!」
「これで前へ進める!」と、逆に安堵さえ覚えました。
思わず大きな溜息が出、隣の診察室のDrが(1度診察あり)
顔を覗かせ「出たネ!一歩前進!」と。

5回の告知を受けて、今思う事は・・・・
やはり配慮やアフターケアが無い事です。
患者本人は勿論、家族に対しても皆無と言える気がします。
専門病院=患者はいずれかの癌・・・・その状態での告知なら
いいとは言いませんが、診察室から出た時に《好奇の目》に
晒される事はありませんでした。
が、転院前の病院では、外科・口腔外科いずれも
他の患者さんの傍らででしたから、告知の次の瞬間
同情とも哀れみとも取れる《好奇の目》に晒されました。
癌という病気が、3人に1人・・・・とも言われる時代です。
情報が氾濫しており、治療にあたっても、隠し通す事が
困難なのも判ります。が!命に関わる病気である以上
告知への配慮やケアが、より必要ではないかと思いました。

癌と言う病気が、自分や身近にある恐怖感・不安感は
その立場になった人以外には、理解し難いかもしれません。
前向きに治療する為、ソレをサポートする為にも
告知の配慮と、その後のケアに関しても
大切な治療の1つではないかと痛感しております。